『劇場版 さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン』観てきました

 以下ネタばれありです。
 毎度の事ながら、みたびモモタロスで泣かされる事になろうとは思いもしませんでした。どこかで誰かが言っていたとおり、スーツアクターの方々の能にも通じる演技力は日本のヒーロー文化が生み出した一つの至宝だと思います。特に、良太郎がモモタロスのところへ戻ってくる件は、誰が見ても心を動かされてしまうのではないでしょうか。 このクライマックスが盛り上がるのも、そこにいたるまでの流れで良太郎を信じるモモタロスと仲間たちの心情がしっかりと画面に焼き付けられていたからで、殆ど仮面劇に近い設定でありながらも的確な表現で普通の人間以上に豊かな表情を醸し出していただいたスーツアクターの方々の高い演技力にはひたすら賛辞を送るしかありません。私など、言われてみるまでモモタロスとNEW電王を同じ人が演じているとは気づきませんでした。
 もちろん、これらスーツアクターの方々と渡り合える高い実力の声優陣がいたからこそのイマジンであることは分かっているのですが、今回はアクションも盛りだくさんな分だけスーツアクターの方に目が向いてしまいます。橋の上でのゼロノス牛若丸アクションや先に挙げたクライマックスへいたるまでのワンカット長回しでのアクションなどは、これまたスーツアクターの方々の鍛錬の賜物だと思うわけです。
 で、これらの様々な才能が集まって作り上げられた画面に負けないくらいに練り上げられてあるのがファイナルにふさわしい内容の脚本で、名台詞の連発と共に「別れ」の意図がちりばめられたストーリーによって観客である我々も「電王」という作品に別れを告げて新しい時間へと乗り換えられるという趣向な訳です。
 死んだ子の歳を数える行為自体、実はその子も望んではおらず、たとえ別の世界へと旅立つことがあろうとも強い思いがある限りお互いを感じながら自分自身の時間を生きていけるのだ…というお話は、そのまま私達への決別とも取れるわけです。しかも、「電王」自体は、分かれた先でも新しい未来へとつづいているので、実際に観客と作品との間に幸せな別れをもたらすという奇跡的な作品になっているわけです。「電王」は終わっても奴らはあの世界で生きていると実感できるファイナルは、ゴルドラン最終回にも通じるメタフィクションなファイナルで感激がいっそう深まります。
 その、別々の時間が未来へと向かって動き出している象徴が野上幸太郎な訳ですが、全くの新キャラクターなのに作品世界を壊すことなく主題を際立たせているあたりはすばらしい構成といえるでしょう。タイトルにも通じるカウントダウンが必殺技になっているところも上手いのですが、成長したあとにはそのカウントダウンを使わずに「ゼロからホントの戦いが始まるんだ」と言わせるあたりはカッコ良すぎるくらいです。
 で、これだけ印象的なキャラクターを登場させながらも、しっかりと良太郎の物語になっているのがすごいです。幸太郎と照らし合わせる形で良太郎の優しさや強さが描かれていく流れには唸らされてしまいました。幸太郎に剣の手ほどきをするモモタロスを通じて良太郎のつよさと優しさを語らせ、同時に幸太郎自身も良太郎の時間の先に繋がる存在として認めさせるあの場面は、「電王」らしい名場面だといえるでしょう。
 そんな流れで終幕を迎えたあとに聞く「クライマックスジャンプザ・ファイナル」は、歌詞自体がアンサーソングの形を取っていることもあって、ファンにはよりいっそう感慨深いものに聞こえるはずです。
 もちろん、ファイナルらしい仕掛けは他にもたくさんあって七人ライダー揃い踏みや再生怪人軍団揃い踏みなどの絵面も豪華でありがたいのですが(コハナやオーナーに見せ場があるのもさすが)、何よりも良太郎の先祖を救うというファイナルでありながらファーストであるというお話も最後にふさわしい締めくくりだと思います。
 面白かった部分を書き連ねていくとどうにもとりとめがないので最後に邪まな視点を述べておくと、新髪型の松元環季嬢はそれだけで萌えなのですが、その髪型が似合うことで可愛さの相乗効果を生む街娘姿や、その街娘姿の裾が○○れて▽▽が××た辺りなどが個人的にはクライマックスでした。…最後までスミマセン…。

劇場版「さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン」オリジナルサウンドトラック
エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
2008-11-26
(キッズ)

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